ブログやサイトを運営していると、やはり気になるのがアクセス数ですよね。
当然少ないよりは多くの人に見てもらえた方がうれしいですし、広告を貼ったり、商品を紹介している場合は売り上げにも関わってきます。
しかしGoogle(Yahoo)やbingなど検索エンジンも日々賢くなってますから、そう簡単には検索上位に表示されるのは困難です。
でも私も欲深い人間でして、どうしても短期間でアクセス数を増やしたいという気持が膨れ上がってくるんですよね。
そうするとどうしても技術的な事に走りがちになってしまいます。そうなってしまうと、もう読んでくれるユーザーの事はそっちのけでGoogleやbingの事だけを考えて記事を書いたり、サイトに対して施策をしてしまう訳です。
Bingの検索順位を圏外から1ページ目まで上げた方法はこちら。
それで毎日毎日、どうするれば上位表示させることができるか、そればっかり考えていたら「SEO検索上位症候群」に感染してしまいました。
SEO検索上位症候群とは、
- これをやれば上位表示されるという思いに駆られ、無意味なSEO施策を繰り返してしまう
- 一番大切にしなきゃいけない読者の事なんで全く考えずに、検索エンジンのためにサイトを作ってしまう病気のことです。
私が勝手に決めました。
私も長い間この病に苦しめられましたが、最近ようやくそのSEO検索上位症候群から立ち直りましたので、今まで犯されていた禁断の症状を紹介します。
これを読んで効果のない無意味なSEO対策をやっていた人は気を付けてくださいね!
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【症状1】更新頻度優先!何でもいいからとにかく記事をかきまくる
とにかくブログは記事数だ!と思い始めます。50記事より100記事、100より500、そのことだけが頭の中を巡ります。
内容なんて二の次なんです。質より量なんです。
確かに更新頻度の高いブログは、Googlebotなどのクローラーにこのサイトは常に新しい情報を発信してますよ!と教えてあげるのには効果的です。
更新頻度が多ければ検索結果に表示反映される時間も早くなります。
しかしこの「更新頻度」だけに注力しちゃうとダメなんですね。そこを優先するが故に焦って公開する事ばかり考え、どうでも良いような誰の役にも立たない記事ばかり量産してしまうんです。
最近ではGoogleの検索アルゴリズムの1つであるパンダアップデートが目を光らせていますから、結果的にサイト全体が低評価を受け、誰にも読まれないサイトが出来上がります。
「今日はお昼は1,500円の贅沢なランチを食べて、夜は高級レストランでフレンチを食べました。終わり。」
こんなのはFacebookかTwitterでやるべきですね。役に立たない記事なら書かない方がマシです。
どうしても書きたいなら検索結果に表示させないように「noindex」にした方が良いですね。
【症状2】meta keywords(メタキーワード)にキーワードを入れる
SEO病の間はこのメタキーワードをきちんと記事ごとに記述していました。
メタキーワードは検索エンジンにこのページは何について書いているのもなのか教えてあげるヒントになります。
例えば、パスタに関する記事を書いたら、
[meta name=”keywords” content=”パスタ,スパゲッティ,ミートソース,ペペロンチーノ,茹で方”]
みたいな感じで毎回書いていました。
しかし、それを悪用してここにキーワードを詰め込むスパムが横行していたのも事実で、Google、Yahoo、bingは正式にmeta keywordsタグをサポートしないと発表しました。
つまりサイト評価の指標には使われていないので、書こうが書くまいが上位表示の役には立たないと言うことです。
SEO上位表示症候群から復帰した今では記述していません。
1記事に費やすメタキーワードを考えて書く時間を1分としたら、100記事あったら100分もかかります。それだけ時間があればユーザーのためになる記事の一つでも書いた方が良いのかなと。
一方、meta description(メタディスクリプション)はきちんと記述しています。これは検索エンジンではなくユーザーのためです。先ほどのGoogleがサポートしているメタタグの一覧にも記載があります。
検索結果にサイトが表示された場合タイトルの下にあるスニペット(説明文)って読みますよね?
そこに自分の求めている情報が記載されていれば、クリックしてもらいやすくなります。
ユーザーにこの記事にはどんなことが書かれているかきちんと教えてあげるために必要です。
でもmeta description(メタディスクリプション)のサポートはしているものの、検索エンジン的にはどちらでも良いでしょうね。
Googleのスパム対策チームで有名なマットカッツ氏のブログには記載がありません(笑
サーチコンソール(旧ウェブマスターツール)では、そのメタタグの重複を確認出来ますが、重複するぐらいなら入れない方がマシとマットカッツ氏も言っています。
【症状3】HTMLの構文チェック・W3Cで高得点を狙う
SEO検索上位症候群の禁断症状3つ目は、とにかくHTMLの構文チェックやW3Cの得点にこだわっていた事です。ソースをチェックしては修正を繰り返し100点になるよう頑張って時間を費やしてました。
点数を上げればきっと1位になれる!そう信じてやってきました。
しかしHTMLの文法の点数がランキングに影響することはありませんでした。
これは海外SEOブログでおなじみの鈴木さんのブログにも書かれています。
GoogleのHTML文法が間違っている理由、HTMLの正しさにランキングは無関係
文法チェックが70点のサイトよりも50点のサイトの方が上位に表示されていることなんで普通にありますし、W3C HTML Validatorのテストに不合格のサイトでも上位表示されているブログだってたくさんあります。
文法チェックを繰り返し高得点を取るために長い時間を費やすよりも、読んでくれたユーザーから良い点数をもらえるように注力した方がよっぽど生産的です。
ユーザーから高評価もらえたらSNSでシェアされたり、他のブログで紹介されてバックリンクをもらえたりします。
今ではSEO上位表示症候群の禁断症状も収まり、W3Cの点数よりもユーザーから高得点をもらえるようにがんばってます。
ただしHTMLのミスによって表示崩れが起きていたり、サイトが表示されない、読み上げに使用する画像のaltタグがないなどは、ユーザーにとってもマイナスになるので最低限の文法は必要でしょう。
ブログでも使用される事の多いWordPressであれば、デフォルトのテーマや賢威、スティンガーなど使用していればその辺は気にせずコンテンツに時間を使えます。ちなみに私は賢威を使ってるので、コンテンツに集中出来てます。
と言うことで、元気になった今では機械の点数なんか全く気にしていません!
【症状4】外部・内部共に発リンクはnofollow
サイトにはPagerank(ページランク)と言うものがあり、サイトの重要度を数値化したもので、Googleツールバーに表示されていましたよね。
サイトにリンクが貼られればページランキングが上がり、リンクを貼ればそのパワーをリンク先に送るというものです。
Pagerankが2から3に上がったとか一喜一憂してたものです。今ではGoogleツールバーのPagerankの表示も廃止されましたけど、それでもリンクを送る事にはこだわっていました。それこそがSEO検索上位症候群の症状だったんですね。
それで自分のサイト内でページランクを操作する「PageRankスカルプティング」というSEO手法もしてましたし、外部にリンクを貼る際もPageRankが外に流出するのがもったいないので、nofollowを付けてました。
PageRankスカルプティングとは、例えばサイト内に10の内部リンクがあった場合にPagerankは均等に10のページに振り分けられます。
それを半分の5ページに対してnofollowにした場合、その残りの5ページ分に対して元のリンクパワーを割り当てられるため、意図的に上位表示させたいページにリンクを渡す手法の事です。
でも今やこの“内部リンクのテクニック”は役に立たなくなっています。これも海外SEOの鈴木さんのブログにかかれています。
参照:Google PageRankスカルプティングはもう役に立たない!
と言うことで内部にリンクを貼る際はアンカーテキストだけを気にして、リンクジュースには気を使ってません。
外部にリンクを貼る際も役に立ったから紹介するのであって、そのお礼としてそのままリンクを貼るべきでしょうね。SEOにこだわりnofollowを付けていたセコい自分が恥ずかしいです。
調べ物をした際にユーザーにとってはその書かれている情報の根拠や信頼性はどうなのか気になります。
以前は外部にリンクジュースを渡すのが嫌でやっていませんでしたが、今ではきちんと引用した文章がある場合は引用元として発リンクしてます。
賢威でおなじみ株式会社WEBライダーの松尾茂起さんによると『権威のあるサイトへ発リンクすることが自分のコンテンツの「専門性」や「信頼性」の強化につながる場合がある』と言っています。
と言う事で信頼できるサイト先ならnofollowなんてつけずに発リンクしてます。訳の分からない信用できないサイトにはもちろんnofollowを付けますが、そもそもそんなサイトにはリンクしませんよね。
【症状5】キーワードに特化したサイトを作る
SEO上位表示症候群の時は、Googleは専門性の高いサイトを好む!大好きなんだ!と自分に言い聞かせとにかくサイトを分けていました。
でも、例えば便秘の専門サイトよりも、雑多ブログで便秘の解消法を紹介した記事がそれを上回って上位表示されているようなケースは多々あります。
要はそのページがきちんと評価されているかどうかなんですよね。
SEO検索上位症候群の間はとにかく特化、特化でサイトごとに専門性を考えていましたが、今思えば「別に!」って感じです。
私の好きなブログENJIさんのENJIOUTやヨスさんのヨッセンスも様々なカテゴリーの記事を投稿されていますが、そんなの関係なく検索上位に表示されています。
なので別に特化しなくても上位表示もできるし、サイトごとにドメイン代使って、デザインとサイト構築に時間を使わなくても良いのかなと。
ただサイトの内容によってキーワードに特化したサイトの方がユーザーからも信頼されるケースはあると思います。
先ほどの便秘など健康に関するサイトは雑多ブログよりもそれだけについて書かれている専門サイトのもうが私自身も信頼しますからね。
そこは読んでくれる人がどう思うかを考えれば方向性は決まってくると思います。ただSEOや上位表示だけのために何でもかんでも特化サイトを作るのはやめました。
ENJIさんも言われてますが、「専門的に特化するよりも、ユーザーから被リンクがもらえるコンテンツを書く事の方が圧倒的に大事」なのかなと思います。
以上が私がSEO検索上位症候群に病んでいた時の症状です。これ以外にも様々な症状が出ておりましたが、今では完治し治まっております。
ユーザーのため!がブレなければSEOなんてしなくても検索上位になれる!
最近では最高のSEO対策はユーザーのためになるコンテンツと言われていますが、やはり最終的に行きつくところはそこだと思います。ユーザーに好まれる(高品質)なコンテンツが生き残るんですよね。
これをやったら上位表示できる!なんて都市伝説は鵜呑みにせず小手先のテクニックにもこだわらず、最終的に何がユーザーにとって有益なのか?そこがブレなければおのずと結果はついてくると思います。
SEOの専門家ならともかく、私のような素人がGoogle相手にテクニック云々なんて意識しても意味ないのかなと。
本当みんなにシェアされてリンクをもらえる、役に立つ記事を書くことに集中、注力した方がよっぽど生産的なのかなと思ってます。
どうせ同じ時間を使うならユーザーが文章を読みやすいような調整や信頼性を得るためのデザインなど、そちらの施策に力を入れたいですね。
またユーザーにストレスを与えない、安定してブログ運営して行くためにサーバー選びもしっかり行いたいです。
今回は私が侵されていたSEO検索上位症候群の症状について紹介しました。もし同じ症状の方がいたら早く病院に行くことをおススメします(笑
P.S
以前マットカッツ氏へ向けてウェブマスターから以下の様な質問がありました。
「ものすごく競争の激しいキーワードで上位表示されるサイトを分析したところ、自分のサイトほどリンクやページ内の最適化ができていなかった。」なぜなの?
それに対してマットカッツ氏は
『僕たちは、「SEOをしなきゃいけない」とやたら強調しないようにしている。なぜなら、順位はページの価値に基づいて決めたいからだ。「良いサイトが上位に出てくるべき」、これが僕たちのフィロソフィーだ。』と述べています。
つまり彼の言う「良いサイト」ってユーザーの役に立つかどうかに尽きるのでしょう。
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